「プロゴルファーのように強く鋭い弾道を手に入れたい」
「スライスやトップなどのミスを減らしたい」
飛距離や安定性を求める人や、上記のような悩みを解消するためには、ダウンブローの習得が必須と言われています。
しかし、ダウンブローという言葉を知っていても、どのような打ち方なのか理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。
本記事ではスコアアップを目指す方に向けて、ダウンブローの基礎知識から練習方法、おすすめの練習器具まで上達に必要な情報を解説します。
ダウンブローとはどんな技術?

ダウンブローとは、ダウンスイングにおいてクラブヘッドが地面を捉える(最下点)前にボールに当てるスイング軌道をいいます。ダウンブローで打つとボールをクリーンに捉えられるため、強い弾道と適切なバックスピン量で打つことができます。
特に正確性が必要なアイアンでは、飛距離や方向性が安定するため、レベルアップしたいゴルファーにとっては必須の技術といえるでしょう。
また、これに対する打ち方として、レベルブローやアッパーブローといったスイング軌道が挙げられます。
軌道の比較表
スイング | 特徴 | スピン量 | おすすめのゴルファー |
---|---|---|---|
ダウンブロー | クラブが最下点の前でボールに当たる | 多め | ・アイアンの飛距離を安定して出したい人・スピンをしっかりかけたい人 |
レベルブロー | クラブの最下点付近(ほぼ水平)でボールに当たる | 中程度 | ・ミスの影響を減らしたい人・スピン量が多い人 |
アッパーブロー | クラブが最下点を過ぎた後にボールに当たる | 少な目 | ・ドライバーでキャリーを出したい人 |
ダウンブローは主にアイアンに向いている打ち方であり、アッパーブローはドライバーで飛距離を出したい人におすすめのスイングです。ドライバーでダウンブローが推奨されるケースもありますが、身につけるには通常とは違う技術が必要です。そのため、この記事では基本的な技術で活用できるアイアンのダウンブローに注目して解説します。
ダウンブローやアッパーブロー以外には、近年、重心位置が低くなったクラブに対応したレベルブローの打ち方を取り入れる人も多くなりました。レベルブローで打てればスピン量が抑えられ、吹き上がり等のミスを減らすことができます。
それぞれの軌道で見られる大きな違いは、クラブがボールに当たる「入射角度(以下、入射角)」です。弾道計測器で表示される名称では「アタックアングル」とも呼ばれています。
アマチュアの場合、ダウンブローでは通常-2〜-6度程度の入射角が最適な角度とされており、安定してボールを捉えることで次に解説するメリットが得られます。
ダウンブローを身につけるメリット

①飛距離が出やすい
ダウンブローで打つと、飛距離が伸びると言われています。ダウンブローは最下点がインパクト後にあり、ボールに当たった後もヘッドスピードが失速せず、ボール初速が伸びるからです。スピン量もそこに加わることで、ボールが上がりすぎず、強い弾道でボールが伸びます。結果として、安定した強弾道で飛距離が伸びることにもつながります。
②ボールが止まりやすい
グリーンに落ちたボールが止まりやすいメリットもダウンブローの特徴です。ダウンブローで打つことでスピン量は上昇し、グリーン上で狙った位置に止まりやすくなります。グリーンオーバーやショートが減り、ショット精度の向上にもつながるため、安定したスコアメイクが可能になります。
③悪いライからでも打ちやすくなる
ダウンブローで打てれば、多少悪いライからでも安定したショットが打てます。クラブヘッドがボール手前の地面に触れることなく、クリーンヒットできるためです。悪いライの代表格であるベアグラウンドやフェアウェイバンカーなどの悪条件下でも影響を受けません。ライに影響を受ける可能性も低いため、ダフりといったミスも減るようになります。
間違った打ち方を身につけないように注意
メリットが多いダウンブローですが、しっかりと身につくまでには次のようなデメリットも生じます。
- スライスが出やすくなる
- 打ち出し角度が低くなり飛距離が落ちる可能性がある
ダウンブローに適したクラブはアイアンのため、ドライバーの場合だと習得が難しく、逆効果となります。クラブが上から入ることでクラブがカット軌道でスライスになりやすく、スピン量の増加でキャリーが出ない現象も起こりえます。
またアイアンの場合でも、ある程度の筋力や練習量がないと打ち出し角度が低くなり、飛距離も期待できません。そうなると次のクラブであるユーティリティやフェアウェイウッドも力が入ってしまうため、ミスショットのリスクも増えます。まずはアイアンでのダウンブローをしっかりと身につけることを目標にしましょう。
ダウンブローのポイントをプロゴルファーとアマチュアで比較

ダウンブローを身につけるためには、どのようなポイントを押さえれば良いのでしょうか。
プロゴルファーとアマチュアのスイング比較を行いつつ、ダウンブローの身につけ方について解説していきます。
プロゴルファーとアマチュアの違い
記事の冒頭でも説明したように、ダウンブローのスイングではボールの後に軌道の最下点がきます。
プロゴルファーのスイングが理想ならば、アマチュアのダウンブローはどのように違うのでしょうか。それぞれの特徴を見ていきましょう。
項目 | プロの特徴 | アマチュアーの特徴 |
---|---|---|
インパクト前 | ハンドファーストの形が維持されてまま、適切な入射角が保たれている | ハンドファーストの角度が解けて、すくい打ちの形でインパクトを迎える |
インパクト後 | ボールの先でターフが取れる軌道でフォローも低く分厚いインパクトになる | 軌道の最下点がボールになるので、フェースとの間に芝が入りやすくなる |
弾道結果 | 強い弾道が出て、飛距離と安定した方向性が得られる | クリーンに捉えられず、スピン量が不安定で飛距離ロスや方向も安定しない |
アマチュアで多いのは、打ち込みの意識が強すぎて上から叩く人です。手打ちになりやすく、カット軌道にもなるので飛距離や方向が安定しません。クラブの角度が立ち過ぎて芝の抜けが悪かったり、ダフったりするなどミスにもつながります。
正しいダウンブローを身につけるために気をつけたいポイント
ミスを減らし、ダウンブローを身につけるための基本的なポイントをまとめてみました。
ダウンブローの練習時にチェックしたいポイント
スイング | ポイント |
---|---|
ボールの位置 | スタンスの中央寄りにセット |
グリップの位置(アドレス時) | ハンドファーストの形を意識。インパクト時に手元がボールより先にある状態を意識して構える |
テークバック | ハンドファーストの形を崩さないようにして、下半身から始動。腰の位置でフェースが開き過ぎていいないかチェックする |
トップ | 肩が回っているかチェック |
切り返し~ダウンスイング | 右足から左足に体重を乗せるイメージでスイング。上半身ではなく、下半身から始動する |
インパクト~フォロー | ハンドファーストの形(手首の角度)を意識しながら打つ |
トップやダフリが出る人は、前傾角度が保てず体が起き上がるといった現象や、空振りするかもと無意識に当てにいってしまう人が多いといえます。
ダウンブローの打ち方では、ハンドファーストでのインパクトが必須です。どうしたら形を保てるか、素振りや練習器具等を活用し、絶えずチェックしながら体に覚えさせるような練習を心がけてください。
ダウンブローが身につくゴルフ練習器具

ダウンブローを身につけるための練習器具を紹介します。
スイングの型を固定させたい方は、ダウンブローマスターや100度ウェッジ。軌道のチェック用にはマットやインドアゴルフでお馴染みの弾道計測器を活用してみてください。
①ダウンブローマスター

出典:青山加織プロ全面監修!衝撃の飛びと方向性抜群のダウンブローを手に入れる|ダウンブローマスター
ダウンブローマスターは、プロゴルファーの青山加織プロが監修したゴルフ練習器具です。
グローブの下に装着することで手首がしっかりと固定され、理想的なダウンブローとハンドファーストの動きが身につけられます。手首の返りを防ぎ、手打ちを抑制する効果があるので、長年のクセを修正する効果もあります。
付属には使用方法やクラブ別の解説動画もあるので、初心者にも使いやすいアイテムです。
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https://www.amazon.co.jp/dp/B0CB86LWJF/ref=nosim?tag=animemiru-22
②ハンドファーストマスター 100度ウェッジ

100度ウェッジ(ハンドファーストマスター)は、三觜喜一プロコーチ監修のもと開発されたゴルフ練習器具です。約100度という特殊なロフト角で、ハンドファーストを身につけられるよう設計されています。
インパクト時にフェースを立てて打つ特殊設計により、アプローチからハーフショット、クォーターショットで練習することで、ダウンブローの形を体に覚えさせる効果が期待できます。
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③SRIXON インパクトチェッカー (GGF-68110)

出典:インパクトチェッカー |製品情報 | DUNLOP GOLFING WORLD
インパクトチェッカーは、クラブヘッドの軌跡がマット上に残ることで、自分のスイング軌道が確認できる器具です。
インサイドアウトやアウトサイドインの軌道、ダフリなどのミスの原因が特定しやすくなります。コンパクトなサイズ設計で手軽に持ち運びもできます。
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④入射角が測定できる機器
弾道測定器では、クラブがボールに当たる際の入射角を測定できます。
練習器具としてはリーズナブルな金額とはいえませんが、レーダーを利用した数値データで確認しながらスイング改善を行いたい人には、おすすめの機械です。
弾道計測器について詳しく知りたい方はこちらの記事もおすすめ
→ゴルフ弾道計測器の比較とおすすめの機種を紹介します|ブログ|NERD GOLF |
フルスイングKIT

出典:KIT | FULL SWING GOLF ゴルフシミュレーター、ローンチモニター、弾道測定器
フルスイングKITは、タイガー・ウッズが開発に携わった弾道計測器です。
高価格なレーダー式機器と比べると、比較的安価な100万円以下を実現しています。Trackman4(トラックマン)やフライトスコープなどの製品と同等の信頼性あるデータを提供しつつ、よりコンパクトで持ち運びやすいデザインも特徴です。
内蔵バッテリーで5時間もの長時間に耐え、iPadやiPhoneといった外部機器との連携もできます。データ表示も見やすく、ほかのスイング改善にも活用できる一台です。
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Approach R10

出典:Approach R10 | ゴルフ用ポータブル弾道測定器 | Garmin 日本
Approach R10は、ガーミン社製の比較的手頃な価格の弾道測定器です。(8万8800円)
入射角(アタックアングル)を含む20項目のデータを測定できます。モバイル機器とも連携でき、ショットの分散データや統計値の表示、キャプチャ機能を使ったスイングの自動録画も可能です。
最大で10時間使えるため、持ち運びができて屋外での長時間使用にも耐えられます。コンパクトなので、打ちっぱなしなどの屋外練習場でも周囲の邪魔にならずに練習ができます。
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Trackman4

Trackman4(トラックマン)は、入射角も含めて30以上の項目を測定できる高性能弾道計測器です。(推定価格約300万円)
高精度のレーダー技術と高速カメラを搭載し、デュアルレーダーシステムを駆使して、ボールとクラブを追跡&解析します。
入射角もさることながら、ボールの打ち出し角やスピン量など多角的に、しかも精度の高い測定が可能です。
モバイル機器やPCとも連動が可能で、屋外・屋内どちらでも精度の高い測定ができます。PGAツアーをはじめ、世界各国のプロゴルファーも使用する信頼性が高い弾道計測器です。
弾道計測器を利用してダウンブローを身につけたいなら室内練習場がおすすめ

ダウンブローを測定したいけど、弾道計測器の購入が難しいという人は、室内ゴルフ練習場(インドアゴルフ)を検討してみてはいかがでしょうか。
室内の練習場がおすすめの理由
- 数値データを可視化できる
- 安定した環境で測定できる
- 即効性のあるフィードバックが受けられる
数値データを可視化できる
多くの室内練習場では弾道測定器が設置されており、ダウンブローの目安となる入射角が測定できます。ほかにもボールスピードやスピン量などの総体的な数値データをもとに、ダウンブローに必要な最適な入射角を探しながら練習ができます。
安定した環境で測定できる
天候に左右されず、常に同じ条件で練習できます。例えば、風の影響を受けないため、スイングやボールの軌道も安定し、より正確なデータが得られます。打席のマットも一定の品質が保たれているので、ライなど含めた異なる条件にも左右されずに計測が可能です。
即効性のあるフィードバックが受けられる
弾道測定器のデータはスイング直後に確認できるため、その場でのスイング修正が可能です。レッスンプロに指導を受けられる際も、専門的な指導と数値データをもとにしたアドバイスが受けられます。
以上の理由から、室内ゴルフ練習場はスイングが正確に測定でき、ダウンブローを効率的に身につけられる最適な環境といえます。
NERD GOLFではダウンブローが効率よく身につけられます

ダウンブローを身につけたい方に、NERD GOLF(ナードゴルフ)はリーズナブルな価格で弾道計測器の活用をご提供できます。
施設内には高性能弾道計測器であるTrackman4(トラックマン)を導入。
1時間3,300円(税込)の料金設定は、東京都内を含めてインドアゴルフでは珍しい時間制での利用が可能です。
目的に応じて、店舗ではトラックマン認定士でもある店長の辻本が、一人ひとりの数値データをもとにしたダウンブローに最適なクラブフィッティングをご提案いたします。
予約や空席情報も、NERD GOLFのWebサイトから簡単に確認できます。
スイングにお困りの方、自分に合うクラブでゴルフがしたい方は、ぜひNERD GOLFをご利用ください。
予約はこちらから→NERD GOLF | SHOP・工房一体型インドアゴルフ練習場